田邊健史の「義人感謙」

2017年から作成。個人の動き、書き留めたいことをこちらでツラツラいきます。義人感謙とは、私が、大切にしたい「義理」「人情」「感謝」「謙虚」の頭文字を取った造語です。

すぎなみ地域福祉フォーラムで、地域のつながりを考える

今日はインプットの日。自分にとって参考になった要点としては、こんな感じ。

  • 一番厳しい人を見捨てる社会は、みんなが見捨てられる社会
  • 地域の困った人=実は困っている問題を抱えている人
  • わたし→わたし“たち” となった時に、知識・経験が地域に役に立つ時が来る

  • 我がごと⇔他人ごと。総論賛成各論賛成 にするため、排除をしない地域づくり

  • 昔の向こう三軒両隣の地域って本当に仲良かったのか?「地域の縁」だけではなく、言いにくいことを言える「知り合いの縁」も必要。地域には、エリアとグループに多様性が必要

  • 人は知ることで優しさが生まれる

  • 子ども食堂は、子どもの周りに起きていることを考えるキッカケになる

  • バリアフリー から バリアバリュー(排除ではなく多様性)

  • 誰もが住みやすい の中に私はいますか?一人も見過ごさない社会の実現へ

  • 地域で活躍できる団体を「知る」だけではなく「力になってもらう」アプローチ

イベントの詳細はこちら
地域共生社会 受け手と支え手を超えた地域のつながりを考える
すぎなみ地域福祉フォーラム2017(高齢者活動支援センター)|杉並区公式ホームページ

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ドラマのモデルにもなった、大阪の豊中市社会福祉協議会の勝部麗子氏の講演。
コミュニティソーシャルワーカーCSW)の元祖。現在は豊中市内7地域に2名ずつ配置されているそうですが、統括をしながらも活動を継続中。

豊中市社協では、2日間、CSWの研修を組むそうですが、1時間の超凝縮版。
豊中市の状況がわからない方のためにも市の現状から含めて丁寧かつ、強烈に引き付けられる動画(モデルになったTVの一場面)などを使ってCSWが作り上げた活動事例を話していただきました。f:id:tanabekenji:20170903202013j:plain


第2部はパネルセッション。

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地域活動団体2団体と当事者団体2団体。地域の受け手と支え手はどう垣根を超えてつながることができるのか、を考える内容でした。

ここで出会った「すぎなみ重度心身障害児親子の会 みかんぐみ」の方の活動に驚きました。

すぎなみ重度心身障害児親子の会 みかんぐみ | ハンデのある人もない人も、その人らしい人生を

当事者団体は、同じ価値観の人が話し合うことで、また明日から頑張っていこう(その時の安らぎ)というイメージがありましたが、この団体は、そこから可視化に取り組み、「当事者の親が、医療的ケア児と家族がどうやって安心な生活を整えることができるのか」を小冊子にまとめました(このタイミングで区の事業助成を受けた)。この冊子を見た医療関係者は、「医療現場からは想像できない、親の視点に気づけた」とのことで、コミュニケーションが変わったとのこと。

それが小児科の岡野恵梨香氏の目に留まり、これは冊子にして普及させた方が良いと提案してもらい、監修・編集チームを結成して出版に至ったという。読んでびっくり、必要な情報が網羅されている情報で、話を聞いた後に迷わず購入しました。

振り返ると、今年1月に亡くなった姉の看病をしている親が、このガイドブックを持っていたら(症状は違うものの、通じる内容があまりにも多い)と思えるような内容。

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病気をもつ子どもと家族のための「おうちで暮らす」ガイドブックQ&A|メディカ出版

わたし から わたし“たち” となった時こそ、経験したことを還元する機会になるのだと感じました。

 

何人からも会うことを勧められていた勝部麗子さんと名刺交換を話した際にも言われたこととして

「東京には良い団体がいっぱいあるのに、なんで地域の課題解決のために「力になっていないのか」。支援団体には、その努力こそ求められているのではないか」

ごもっともな内容で、そのために地域の中間支援として何をしなくてはいけないのか、考えさせられる内容でした。